教育方針・校長挨拶

こころ未来高等学校 校訓

心技翔創変の精神の基に、こころの成長と人格の形成を目指します。

立志

「立志」は、目的を決めてそのことを成し遂げようとすることです。新しい環境に自分の意志で飛び込んだみなさんには、夢や希望をもって、目指す方向性を定め、人生の入り口である高校生活を志をもって過ごしてほしいと思います。 学校は集団の中で心身を鍛え、成長させる場です。授業だけでなく、さまざまな活動や日常での触れ合いを通して他者とかかわり合い、学び合い、啓発し合って成長することができます。自分の可能性を信じて挑戦してみてください。仲間と共に切磋琢磨し、互いに成長できるようにしましょう。

快心

「快心」は心持ちがよいことという意味です。学校は集団で生活する小社会です。では集団の中でみんなが心地よく過ごすためにはどうすればよいのでしょうか。ここにいる一人一人に個性があり、一人一人が尊重されるべき存在です。仲間や先生方みなが互いの人権を尊重し、安心して過ごせる環境で学びを深めていきましょう。これまで、多くのことを悩み、苦しい時間を過ごした生徒も多いと思いますが、一生に一度しかない高校生活を、楽しく充実した時間にしてください。

感謝

社会生活において、自分一人でできることはそう多くはありません。仲間との活動を通して、一人より二人、二人より大勢の力を合わせることで力は大きくなり、一人では得られない大きな感動を味わうことができます。仲間のすばらしさに気づき、良さを認め合い、協力して活動することが、一人一人の可能性をもっと伸ばすことになります。学級で、生徒会で、部活動で、ボランティア活動などを通して、仲間と一緒に自分たちができることを考え、誠実に行動し、「ありがとう」という感謝の言葉が自然に飛び交う学校にしていきましょう。

こころ未来高等学校 校歌

めざすべき学校像(School Mission)

多様性を尊び、生徒の多様なニーズに応えることのできる教育環境の整備に努めます。
また、広域通信制高等学校の柔軟性を活かしたカリキュラム編成と、個に応じた授業支援や個別対応の充実により、多様な支援ニーズのある生徒がともに自立に向けて学ぶ、開かれた学校づくりをめざします。

スクール・ポリシー(School Policy)

(1)育成をめざす資質・能力に関する方針(Graduation Policy) 

  • 自己を見つめ、自己の存在感を実感しながら、主体的に学びを深める生徒を育成します。
  • 社会体験や交流を通して奉仕と感謝の心を育て、豊かな人間関係を育むコミュニケーション力や他者とのつながりを尊重する態度を養います。
  • 知識・技能の習得や表現活動を通して新たな自己を発見し、自らの可能性と社会的役割を自覚して、未来社会を自律的に生きようとする意欲を育みます。

(2)教育課程の編成及び実施に関する方針(Curriculum Policy)

  • 生徒が安全に安心して学べる教育環境を整備し、能力や特性、個々のペースに応じた学習支援の充実に努めます。
  • 丁寧なレポート添削により、基礎的・基本的な知識・技能を確実に習得できるようにします。また、分かる喜びを重ねることで自信につなげ、自学自習の習慣を身に付けるよう支援します。
  • 進路学習や選択授業を通して可能性を発見し、社会における自分の役割を考え、自らの意志で進路を決定することができるよう支援します。
  • 学習支援のツールとしてICTを効果的に利活用し、主体的に学びを深める教育環境を整えます。放送視聴に加え、情報端末や動画配信等を活用して、自律的に学ぶ態度を養います。
  • 社会の一員としてのより良い生き方、豊かな人間関係の形成、自己理解、この観点から様々な行事や講話を計画し、生徒の積極的な参加を促します。
  • 社会体験やボランティア体験に積極的に取り組むことを通して自主性・協調性・責任感を育成し、協働して活動する体験を通して良さを認め合い支え合う、寛容でしなやかな心を育みます。

(3)入学者受け入れに関する方針(Admission Policy)

  • 「自ら学ぶ」意欲のある生徒
    通信制課程は自学自習が基本です。分からないから、できないからとあきらめることなく、分かるようになりたいという意欲をもって自主的に学習に取り組むことが大切です。分からないことを分からないと言える、あきらめずにやってみようという気持ちで行動できる生徒を待っています。
  • 失敗を恐れずチャレンジしようとする生徒
    学びたいと思ったときが挑戦のチャンスです。なぜ、どうして、何のためにという学びへの好奇心をもって、自分の可能性を信じてチャレンジしようとする生徒を待っています。
  • 自他を大切にする生徒
    学校は誰もが安心して過ごせる場所です。ありのままの自分を受容して、互いを認め合い、他者を共感的に受け入れ、進んで関わろうとする生徒を待っています。

重点目標

一人一人の多様性を尊重し、安全・安心な居場所を提供するとともに、生徒自ら持続可能な社会の担い手として、未来社会を自立的に生きようとする意欲を育みます。広域通信制高等学校の特長を踏まえ、生徒のニーズを把握し、必要な教育内容を組み立て、実施状況を評価し改善を図ることを通して、組織的かつ計画的に教育活動の質の向上を図ります。

  • 一人一人の進路に応じた、多様な可能性の伸長と進路の実現
  • 生徒の思いに寄り添い、自己実現を図るための教育相談の推進
  • ICTを効果的に活用して、自律的に学習を進める能力の育成

具体的方策

(1)一人一人の進路に応じた、多様な可能性の伸長と進路の実現

  • 学習指導要領に示された資質・能力の三つの柱
    ア. 何を理解しているか、何ができるか(生きて働く「知識・技能」の習得)
    イ. 理解していること・できることをどう使うか(未知の状況にも対応できる「思考力・判断力・表現力等」の育成)
    ウ. どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか(学びを人生や社会に生かそうとする「学びに向かう力・人間性等」の涵養)
    に基づき、各科目の目標・学習内容・学習評価を整理し、添削指導と面接指導の充実に努める
  • 基礎的・基本的な知識・技能を確実に習得させ、学習の基盤をつくる指導を徹底する
  • 特別活動の精選と計画的な実施に努め、生徒の積極的な参加を促す
  • 安全・安心な教育環境を整備し、個々の能力や特性に応じた学びを支援する
  • 大学・専門学校等への進学と就職に向けた進路指導を充実する
  • 職業的自立に必要な資質・能力の育成をめざすキャリア教育を推進する
  • 公的機関(教育・福祉)や民間企業との連携強化に努める

2)生徒の思いに寄り添い、自己実現を図るための教育相談の推進

  • 生徒がよりよい人間関係を形成し、自己実現を図ることができるようコミュニケーション力やつながりを尊重する態度を養う
  • 教育相談部を中心に、SC、SSWと情報を共有し、問題の早期発見・早期対応に努める
  • 非活動生徒を把握し、学年団と教育相談部との情報共有と早期対応に努める
  • 個別の教育支援計画に基づき、個に応じた学習支援を推進する大学・専門学校等への進学と就職に向けた進路指導を充実する
  • 生徒理解を深め適切な指導に資する事例研究により、職員の資質向上を図る
  • ユニバーサルデザインを意識した教育環境の整備に努める
  • 関係機関(教育、医療、福祉など)との連携を推進する

(3)ICTを効果的に活用して、自律的に学習を進める能力の育成

  • 広域通信制高校の特長とビジョンを共有し、組織的な教育支援を推進する
  • 動画配信等の工夫改善や通信教育連携協力施設での面接指導の充実に努める
  • 本部校と協力校等との連携・協働のもと、対面授業を補完する手段としての各種メディアの活用やICTを効果的に活用した学習を推進する
  • 放送視聴に加え、情報端末や動画配信等を活用して、自律的に学ぶ能力を養う
  • 様々な通信手段を活用した、迅速で正確な情報発信に努める

校長挨拶

校長 平山サナエ

 本校は、長崎県内初の広域通信制普通科の高等学校として開校以来、多様化する個への細やかな教育実践を重ねて、今期7年目を迎えました。この間、生徒数は右肩上がりに増加を続けており、時代の流れとともに通信制に求められるニーズは変化しています。

 生徒たちが生きていく未来社会はさまざまな境界が不明瞭になり、より個人のQOL(生活の質)が重要視される社会へと進化していきます。また、成人年齢の引き下げによって、高校在学中から大人として種々の義務と権利を行使することが可能になります。社会人としての資質や能力、職種や生き方までも多様化する社会にあって、未来社会を創造的に生き抜くためには、自ら思考し判断する力、想像する力、人と関わる力がより重要となります。

 本校では、生徒一人一人の多様な進路選択や適性を把握し、個々の意欲の高まりに即した学習スタイルで学ぶことができる環境を提供しています。また、高校在学中に自分の適性に応じた専門分野を選択することにより資格取得をめざしたり、表現する喜びを感じたりする数多くの選択授業を開設しています。

 自分は何のために学んでいるのか、常に「何のために」を自らの心に問いかけ、こうありたい自分の未来像を想像して学びを深めることができる、そんな生徒のみなさんを精一杯応援します。

 これまでの自分を見つめなおし、新たな自分を発見し、夢を実現させるために一緒に学びを深めましょう。